10月12日(金)芝浦工業大学教育イノベーション推進センタ―長としてアクティブラーニングの分野において様々な先進的な取り組みをされている榊原暢久教授を講師にお迎えし、「ルーブリックを活用した学修評価~主体性の育成に着目して~」をテーマに、第15回FD Caféを開催いたしました。
- 参加者:28名(教員21名、職員7名)
- 目的:成績評価の目的・意義から出発して、特に能力・態度の評価に深く関わるルーブリック評価についての基本的な考え方を理解し、ルーブリック評価表作成の基本を身につけること。開会にあたり、教育技術開発ワーキンググループ長の松尾敬二教授(FDer)より、現在本学はアセスメント・ポリシーの策定に取り組んでおり、本プログラムはディプロマ・ポリシー(卒業認定・学位授与の方針)の中で評価をすることが難しいいくつかの項目について、評価の基準の一つとなるルーブリックを取り上げたテーマであり、我々の取り組んでいる内容に非常に近く、有効な研修であるとのお話がありました。
榊原教授による「ルーブリック評価入門ワークショップ」では、ワークショップの3つの目標(①到達目標に基づく成績評価の基本について説明できる、②ルーブリック評価の意義と利点について説明できる、③ルーブリック評価表の素案を自ら作成できる)が示されました。
またルーブリック評価の基本事項についてお話があり、学生が何を学習/学修するのかを示す観点と、学生が到達しているレベルを示す具体的な基準を示した「評価指標」であること、縦軸に複数の評価項目(観点)を、横軸にそれぞれの段階における典型的な状態を説明する記述(基準)をとるものであること等の説明がありました。
ルーブリックは、学位プログラム(教育課程全体)を履修した総合的な成果として、学生が獲得することが期待されている知識・能力(=学修成果)の評価を行うためのもの(汎用的ルーブリック、カリキュラムルーブリック、科目ルーブリック等)と、授業科目を履修した結果として修得することが期待されている具体的な知識や能力(=学習成果)の評価を行うためのもの(課題ルーブリック)の大きく2つに分けられることの説明があり、今回は実際に参加者が担当科目の学習成果を評価する「課題ルーブリック」を作成するワークが行われました。
ワーク後、ルーブリックの利点として、学生の評価に関する行動指針が明確になること、学生が自らの学習活動を評価できること、結果だけでなく、プロセスも評価できること、評価のぶれが少なく採点時間が短縮できる一方で、詳細なフィードバックが可能になること、採点に係る教員のストレスの軽減につながるなどが確認されました。
本ワークショップを通じ、ルーブリック評価の背景と評価に関わる要点、ルーブリックの基本事項、実際の作成手順と観点・基準設定時のポイント、ルーブリック評価の利点について学び、またワークで実際にルーブリックを作成することで、参加者の担当科目でのルーブリック導入・活用に向けて弾みとなる場となりました。
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