平成29年9月4日(月)に本学総合研究機構の会議室2において、弁護士で成城大学法学部教授の山田剛志先生を講師にお招きして、第12回FIT-MEセミナー「共同研究を巡る法律問題」が開催され、教員・職員・学生など約25名が参加しました。
山田先生は、商法・会社法がご専門で、2004年から弁護士として一般民事事件のほか、特に企業役員の責任や産学連携に関する紛争解決などを担当されていらっしゃいます。
第1部のセミナーでは、山田先生から以下のような論点について、問題提起と提言がなされました。
1:問題提起,2:産学協同の現状,3:産学協同契約とリスク,4:大学発ベンチャー企業の実態,5:特許法35条改正特許は誰のものか?,6:産学協同の未来
話の内容としては、まず産学交流には、大学教員にとって大きなリスクがあり、契約書の規定から、中小企業との共同研究には、資金的にまたは労働力について、一方的に大学側が負担を負っている例が多いという指摘がありました。契約自由の原則があるとはいえ、研究者である大学教員にとって有限である時間やアイデアを有効に活用するため、自らの状況にあった共同研究を進め、自らの研究にとってプラスになるような条件で共同研究を推し進めるために、自ら交渉するか、その立場に立った代理人が代わりに交渉して、公平な条件で、双方にメリットがある内容で共同研究を推し進めることが必要だという説明に、参加者は熱心に耳を傾けていました。
セミナーの途中で参加者の教員から質問が出たり議論が飛び交うなど、白熱したセミナーとなりました。
1時間半のセミナーの後は、第2部として名刺交換会を開催しましたが、名刺交換会の際にも様々な議論が続き、産学連携に大学の現場で取り組む教員・職員・学生にとって、周辺の法律問題を学ぶ、格好の機会となりました。
なお本セミナーは、文部科学省私立大学戦略的研究基盤形成支援事業の助成により本学総合研究機構に平成27年7月に設置された、物質・エネルギーデバイス研究センター(FIT-ME,代表:宮元展義准教授(工学部生命環境科学科))の主催により開催されました。
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