平成30年11月3日、三宮研修センター(神戸)において第12回先進内視鏡治療研究会(J-CASE)が開催され、情報システム工学科の徳安達士教授が『内視鏡外科におけるAI技術の応用』という題目で特別講演を行いました。J-CASEは従来の腹腔鏡下手術を上回る次世代の低侵襲手術手技といわれているNOTESの高度化と普及を目指して、年に一度,国内の気鋭の内視鏡外科医が集い白熱した議論が展開される研究会です。常にブレークスルーが求められている腹腔鏡下手術において、AI技術は可能性のひとつとして考えられており、今回、東京慈恵会医科大学の炭山教授が臨床医の立場より講演され、徳安教授は医用工学の立場から講演されました。
講演では、AI技術を内視鏡外科手術に応用すれば、すべての患者に優しい医療を提供できるようになること、人工知能の開発にはデータを手に入れることが重要であり、そのためには世界最高峰とされる日本人外科医の暗黙知をデータ化する技術開発が大切であることが述べられました。講演後、フロアから大きな拍手とともに、「内視鏡外科の未来を切り開く勇気と元気を頂ける話であった」「これからも連携を密に、多くの患者のための技術開発を進めて欲しい」というコメントがありました。
徳安教授が大分大学とオリンパス株式会社とともに取り組んでいるAMED未来医療開発事業では、人工知能が術者の目となって、切除ラインを決定するために必要な種々のランドマークを術中に教示するという次世代型内視鏡システムの開発が行われています。同システムは、年内の臨床実験が予定されており、来月福岡国際会議場で開催される第31回日本内視鏡外科学会総会で発表される予定となっています。
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