<工学部知能機械工学科 数仲馬恋典教授 加振装置に関する技術発明が特許権を取得>
・特許番号:第6066194号 ・登録日:平成29年1月6日 ・発明の名称:加振装置
工学部知能機械工学科 数仲馬恋典教授による「ボールねじ機構を利用して機械や構造物等の加振対象物を加振させる加振装置」に関する技術発明が、特許権を取得しました。
本特許発明は、図に示すように、加振装置が、次の要件から構成されるというものです。
- ロッド先端部に加振対象物が連結され、モータの回転運動をベルト歯車を介して、ロッドの直線運動に変換するボールねじアクチュエーター
- ロッド先端部に設けられたリミットスイッチ継手
- リミットスイッチ継手が接触することで、ロッド先端部が設定された位置に到達したことを検出するリミットスイッチ
- 設定された周期及びストロークでロッドが往復運動するようにモータを正逆回転させるとともに、リミットスイッチによりロッド先端部が設定された位置に到達したことが検出されるとモータを停止するように制御する制御装置
加振対象物の1つとしてコロイダルダンパーの実用化を目指している数仲研究室では、このコロイダルダンパーの動特性及び耐久性の評価を、市販の電磁加振機及び電動油圧加振機を用いて行っています。しかし、これらの加振機は、非常に高価であることに加え、圧縮機・油圧ポンプなどの騒音レベルが非常に高く、電磁加振機では実験開始前にピストンの初期位置を精密に調整できない、電動油圧加振機では油圧量の制限により比較的短い10mm程度のピストンストロークでしか実験が行えない、という問題がありました。
これに対して、本技術発明を用いた加振装置では、ボールねじアクチュエーターを使用したため、騒音レベルが低く、安価となります。また、モータを回転させることでボールねじアクチュエーターのロッド先端部の初期位置を任意に変更でき、モータの回転角度を調整することでロッド先端部の初期位置の精密な調整が可能となります。さらに、ボールねじアクチュエーターでは、モータの回転に応じてロッドが伸縮するため、ロッドのストロークがロッドの長さに応じて調整できることで、長いストロークでの加振が可能となります。
数仲研究室では、種々のコロイダルダンパーの応用として加振装置などの研究を続けており、今後の展開が期待されます。
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