2017年1月8・9日(日・月)の間にシンガポールのHoliday Inn Atriumホテルで開かれた19th International Conference on Noise and Vibration (第19回振動と騒音に関する国際会議)において工学部・知能機械工学科の数仲馬恋典教授が「Best Paper Award」を受賞しました。
双円錐重力モータとは、15世紀のヨーロッパに興ったルネサンス期の有名な科学者であったレオナルド・ダ・ヴィンチが、初めて双円錐とレールを用いた重力を働かせる機構を提案し、装置の設計法について歴史に記したことに遡ります。
この機構を用い1829年に自走双円錐列車(self-moving train)が発明されましたが、実際には実現されませんでした。けれども、現在の列車は円筒形のホイルではなく、わずかな円錐形のホイルを使用しています。
このように、双円錐の重力モータは幅広い用途に応用できるポテンシャルを持っていますが、具体的な応用範囲はまだ定められていません。また、このような重力モータの設計に必要となる機械力学的な理論解析モデルも提案されていません。
そこで、本研究では金属製と木製の双円錐台により走行実験を行い、自走する双円錐の運動様子を観察するために動画の撮影を行いました。
得られた動画をスローモーションに加工し、双円錐の回転数、可変回転周期、並びに総計走行時間を測定しました。そして、この重力モータの応用的な範囲や設計法を決定するために必要となる機械力学的な理論解析モデルを提案し、実験結果によりモデルの信頼度が得られました。
結果として、実験で観察できた双円錐の運動挙動を理論解析モデルとして確立した業績が認められ今回の受賞につながったものです。
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