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FIT講座~地域社会とともに~安全性が高く環境を汚さない次世代エネルギー核融合

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FIT講座(市民大学教養セミナー)
本学は情報、環境、モノづくりの領域で教育研究力を発揮し、広く社会に貢献することを学園の方針としていることに則し、エクステンションセンターではこの分野に関連したコース編成で、本学の教員無料講座を開催しています。学びの場としてご利用ください。
今年度後期のFIT講座についてはこちらをご覧ください。

平成26年8月28日(木)開講
「安全性が高く環境を汚さない次世代エネルギー核融合」
講師 電気工学科 松尾敬二教授

「福島の原発事故以来、原子力発電所は運転を再開しておらず、また、放射能の除染もなかなか進んでいない状況があります。そんな中、今年は冷夏となり、電気の需給はなんとか確保が出来たようですが、現在の電気エネルギーは夏や冬は十分な量が確保できるぎりぎりの状態です。」という松尾教授のお話で始まった今年2回目のFIT講座。
興味津々の地域の皆さんを前に、現在の電気の作り方から次世代のエネルギーとして期待される核融合まで、実験を交えながらのわかり易い講義でした。

現在の電気の作り方は1)火力、2)原子力、3)水力、風力、太陽光等に分かれますが、未来エネルギーの条件は環境に優しいこと、資源が多いこと、安全性が高いことが条件になります。色々な自然エネルギー(水力、風力、地熱、太陽光、波力、バイオ、海水温度差の利用など)が注目されていますが、核融合もその主要候補のひとつになっています。核融合というと現在の原子炉のように放射線が心配されそうです。しかし、核融合は現在の原子炉よりはるかにコントロールがし易く安全性も格段高いといわれています。

「質量=エネルギーと等価である」というアインシュタイン理論があります。物質はエネルギーに変えることができることを表しています。その方法は3つあるそうです。ひとつは反物質(物質と反物質を衝突させ、巨大な加速器の中で生成する)、次に核分裂(ウランの分裂で質量を変化させる)、そして核融合(水素を融合させることで質量を変化させる)です。この核融合は太陽で起こっている反応です。地球上では水素を超高温(1億度)に熱し、超低温(絶対0度近く)に冷却した磁石で閉じ込めるという、まさに超のつく未来技術の結晶によって実現できる技術です。現在、岐阜県にある核融合科学研究所の実験装置(LHD)で研究が進められています。この核融合エネルギーの実現までには30年がかかるだろうといわれています。

講座ではこの核融合に必要なプラズマ状態を電子レンジを使って紹介。物質は固体、気体、液体、そして、プラズマ状態に分かれます。このプラズマ状態は気体を構成する分子が部分的に、または完全に電離し、陽イオンと電子に別れて自由に運動している状態を言います。身近な例としては蛍光灯の中や雷、オーロラなどがあげられます。ビーカーに砂や塩を入れ、電子レンジで熱するとヒトダマのような炎を見ることができました。講義が終わった後も新世代のエネルギーに対する期待を反映するかのように、たくさんの質問が相次いでいました。

 

お問合せ

福岡工業大学 広報課
TEL:092-606-0607(直通)
広報課お問合せフォーム

 


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