一般社団法人日本塑性加工学会主催の第69回塑性加工連合講演会が、去る平成30年10月27日・28日に熊本大学にて開催され、本学工学研究科 知能機械工学専攻 渡邉雄大さんの講演が、『優秀論文講演奨励賞』を受賞しました。
この賞は大会において優れた論文講演を行った若手講演者(35歳以下)を表彰するもので、約116件の講演に対し12件が受賞しました。
受賞した研究テーマは「せん断加工における凸輪郭部近傍でのだれの増加機構(第3報クリアランスの影響)」です。
【せん断加工における凸輪郭部近傍でのだれの増加機構(第3報クリアランスの影響)】
せん断加工によって生じるだれは凸輪郭の先端部で大きく現れてしまい、歯車などの部品では有効板厚の減少といった機能的な問題につながります。先行研究によりだれの増加条件は明らかになっていますが、その要因に関しては定性的な説明のままとなっていました。そこで本研究では凸輪郭部でだれが増加する現象に関して、菱形輪郭とその先端部に内接する円形輪郭のせん断実験と有限要素解析を行い、両輪郭の変形の類似性から凸先端部でのだれ増加要因を考察しました。※「だれ」とは・・・せん断加工で材料が工具隙間に引き込まれることで生じる せん断面の丸みを帯びた形状のこと
今回、この学会において3回目の発表で受賞出来た渡邉さんは「最後にこの賞が頂けてとてもうれしいです。この研究に関しては、解析の精度検証で試行錯誤したところが大変でした」 と笑顔で話してくれました。
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