9月7日、宮城県気仙沼市で開催された日本化学会「低次元系光機能材料研究会」第6回サマーセミナー2017において、本学の工学研究科修士課程2年生命環境科学専攻 宮元研究室の加藤利喜さんが「優秀講演賞」を受賞いたしました。
このサマーセミナーは、低次元系材料を研究する全国の学生や若手研究者の議論と交流を深める目的で、毎年、夏季に合宿形式で開催されています。
今回、この研究会で受賞した加藤さんのテーマは「ナノシート/微小管の混合系が形成する液晶構造と温度応答」です。
内容
宮元研究室では、層状結晶が剥離(1枚1枚バラバラになること)することによって得られる厚さ1nmのナノシートが水溶液中で分散することによって液晶性を示す「ナノシート液晶」と呼ばれる新しい材料を利用した研究が行われています。ナノシート液晶は異形状の物質と混合することによって、単独では成しえない液晶構造を形成することや、形成条件を変化させることが可能です。本研究では、温度変化に応答して長さを変化させる中空円筒状生体高分子である微小管をナノシート液晶中と混合して機能させることによって、温度変化による微小管の長さに応答して、ナノシートが形成している液晶構造が変化することを明らかにしました。微小管は生物の動きを司る分子モーターの役割を果たす物質であり、複合型の「アクティブマター」などの研究に展開していきたいと考えています。
今回の受賞に関して加藤さんは、「研究の面白さをわかってもらったことが受賞につながり、よかったです」と笑顔で話してくれました。
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