総合研究機構では地域企業とのネットワークを拡充し、研究成果の普及や実用化に向けた活動を促進するため、産学官交流会を毎年開催しています。この度、平成29年度の産学官交流会を9月7日(木)に開催し、主として地域企業、大学、金融機関等から約40名、学内の関係者を含めて約80名の参加があり盛況な交流会となりました。
第1部の特別講演では、水銀汚染防止の世界的枠組み「水俣条約」の発効(8月16日)を記念して、今年4月に着任した永淵修客員教授より「山岳を観測タワーとした越境大気汚染の解明」と題して講演が行われました。永淵客員教授は、国境を越えて広がる水銀物質やPM2.5などの大気汚染対策に関する研究において著名な研究者で、過去に多数のメディア出演もあります。
今回の講演では、屋久島の宮之浦岳など、地表の影響を受けにくい1000m~2000m級の山々の頂上で採取された空気の分析及びシミュレーション解析の結果などから、中国内陸部から国境を越えて日本に汚染物質が飛来している様子について詳細な説明がなされました。
会場では、一見清浄と思われがちな高山の頂上においても汚染物質が多く観測される実態や、国境を越えて何千kmも汚染物資が運ばれるメカニズムについて興味深そうに聴講する多くの参加者が見られました。
第2部の研究所研究員による研究成果発表会では、昨年の9月に竣工したE棟1Fのリサーチコモンズスペースにて、福岡工業大学の各研究所(エレクトロニクス研究所、情報科学研究所、環境科学研究所)の研究員による成果発表会をポスターセッションの形式にて実施しました。
会場では、実用化の見通しや産学連携の可能性を探るべく熱心な議論が展開される様子が見られ、各研究員が企業関係者に自身の研究成果を直接披露する格好の機会となりました。
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