情報工学部システムマネジメント学科では、サービス産業におけるイノベーションに、オペレーションズ・リサーチや統計学といった情報工学的アプローチで貢献する「サービスサイエンス」に着目。「サービス」、「地域連携」、「アクティブ・ラーニング」の3つをキーワードに学生のプロジェクト活動を積極的に推進しています。その一環として、11月8日(火)に藤岡研究室4年生の倉谷依利香さんと中川愛華さんが福岡県警本部交通企画課を訪問し、卒業研究で取り組んでいる”没入型仮想空間を用いた就学前幼児の登校訓練シミュレータの開発“についてプレゼンを行い、県警職員の方々にシミュレータのデモンストレーションを披露する機会をいただきました。
二人については8月8日付けのキャンパスメールでもご紹介しましたが、今回は福岡県警訪問に至った経緯と二人の研究に対する県警職員からの評価とアドバイスについてレポートします。(大学・地域連携推進室)
新宮町のフィールドワークから情報を求めて福岡県警へ
新宮町をモデルに就学前幼児の登校訓練シミュレータの開発に取り組む二人は、数回に亘って動画に取り込む新宮北小学校周辺の写真を撮影するフィールドワークを実施。併せて実際の交通事故に基づき、歩行者が交通事故多発地点に近づくと画面上に警告を映し出す機能に必要な交通関連データを探したところ、新宮中央駅前交番、粕屋警察署を経て福岡県警本部の交通企画課を訪ねるようアドバイスをもらいました。
二人がアポイントを取ったところ、交通企画課から情報提供だけでなく、活動内容についても話を聴いてくれる、との回答をいただきました。
交通企画課からは惜しみない協力と温かいエールが
県警本部では緊張した二人を3名の交通企画課職員が出迎えてくれました。冒頭藤岡先生に簡単なイントロダクションを行っていただき、早速倉谷さんによる研究紹介のプレゼンがスタート。二人が開発中のシミュレータに県警の方も興味津々の様子。すると絶妙なタイミングで中川さんがシミュレータのデモ機に出席者を誘導。交通企画課の一人にシミュレータを体験してもらったところ、”これは凄い!上司にも体験してもらおう!”とのコメントが。最終的には交通企画職員6名に体験いただき、作成技術の関するテクニカルな質問、市民を対象とした具体的な利活用のアイディア等有益な意見交換を行うことができました。想像していた以上のリアクションをもらって、二人のモチベーションも一気に高まった感じです。
「情報工学×マネジメント力」で地域貢献へ
最後に交通企画課鈴木警部から、福岡市において小学校の統廃合が進められる中、新宮北小学校は本年唯一の新設校であり、一方で新規開拓地域のため過去の交通事故データの蓄積もないことから、今回の就学前児童を対象とした登校訓練シミュレータの開発は、児童にとっても保護者にとっても大変意義のあることで是非完成させてもらいたい、との評価をいただきました。これを受けて藤岡教授から、今回紹介させていただいた取り組みは、あくまでも学生による地域貢献を目的とした研究活動であるため、量産化とスピードを求められると対応できかねるが、少しでも地域社会の役に立てるように地道な努力を続けていきたいので長い目で見ながら協力をいただけると有難い、との返答があり、期待を上回る成果をもって訪問を終了しました。
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