9月27日、島根県松江市で開催された日本化学会「低次元系光機能材料研究会サマーセミナー」において、本学の工学研究科修士課程1年生命環境科学専攻宮元展義研究室の末吉恵一朗さんが「優秀ポスター賞」を受賞いたしました。このサマーセミナーは、低次元系材料を研究する全国の学生や若手研究者の議論と交流を深める目的で、毎年、夏季に合宿形式で開催されています。
今回、この研究会で受賞した末吉さんのテーマは「構造色を持つナノシートコロイドを固定化した複合ゲルの合成」です。層状結晶の剥離などによって得られる無機ナノシートは、1nmの厚さを持った異方的な形状の新しいナノ素材であり、機能性薄膜材料や無機有機ナノ複合材料などの様々な機能材料創成に向けた応用が検討されています。
末吉さんは構造色を発現した無機ナノシート分散液に着目して、そのままの状態で高分子ゲルの中に固定化することに成功しました。ゲルを変形させるとナノシートが形成しているナノメータ−レベルの構造が変化し、構造色も変化する面白い現象が見られました。
末吉さんは「例えばですけど…」と前置きしながら、「橋桁に大きな力がかかり、目では見えないけれど、非常に危険だとします。そんな時、このナノシートが色の変化でその危険を教えてくれることが可能なんですよ。」と少しはにかみながら、将来的な研究利用について笑顔で話してくれました。
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