短期大学部 情報メディア学科の石塚教授が『スーパーカミオカンデ』の共同研究者として『2016 BREAKTHROUGH PRIZE IN FUNDAMENTAL PHYSICS』を受賞しました。
Breakthroughには「突破」や「進歩」などの意味があり、基礎物理学での新発見などに対して毎年授与されている賞です。
石塚教授は、昨年ノーベル物理学賞を受賞した東大の梶田教授と20年以上も共同研究をしており、梶田先生を始めとするスーパーカミオカンデ・グループの一員として、ニュートリノ振動の発見(ニュートリノに質量があることの発見)により受賞しました。
今回の受賞の対象となった研究は、素粒子であるニュートリノの質量は物理学の世界では永らく無いとされていたのですが、スーパーカミオカンデによるニュートリノ観測データからニュートリノには質量があるということを発見した研究で、当時は物理学の教科書を書き換えなければならない新発見と称されていました。また、1月29日には東京大学主催の梶田隆章教授ノーベル物理学賞受賞記念祝賀会が開催されました。
この祝賀会は、主に東大関係者らが招待され、石塚教授は他の共同研究者と共に招待を受け参加しました。
会場には、五神東京大学総長を始め、富岡文部科学副大臣、有馬元東大総長・元文部大臣ら、約700名もの参加者がありましたが、直接梶田先生にお祝いを述べることができました。
梶田先生と石塚教授の出会いは、石塚教授が新潟大学の大学院生としてスーパーカミオカンデの前身のカミオカンデの研究を始めた時に、当時東大の助教授だった梶田先生にお会いしたのが最初で、以後いろいろとお世話になってきました。
石塚教授の梶田先生の印象は、「いつもニコニコしていて優しい先生。でも、自分の研究に対する姿勢は厳しく、黙々と研究をされる方、たとえ他の研究者から異論を言われても、淡々と証拠となる結果を示す。」など、梶田先生の後ろ姿を見ながら、すごい人だなぁと思っていました。
実は、梶田先生のノーベル賞授賞の直ぐ後に、石塚教授は東大の研究施設でニュートリノ観測の機器操作をしていたのですが、その時に、ノーベル財団の公式記録映像のクルーと梶田先生が現れ、目の前で(というか石塚教授の操作している後ろで)取材が始まりました。
そのときも梶田先生は「お騒がせしてすみませんね。」と相変わらずの優しい表情で仰ったのが今でも印象に残っているそうです。
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