わが大学にはおとめが池と言うこころ休まる場所があります。学生や教職員はもちろん、地域の方々にも利用されています。この池にはカモが遊び、四季折々の花が咲き、とくに四月の桜は絶景です。
今、このおとめが池の改修工事が進んでいます。
工事の目的は護岸の補修、池の浄化、植栽の植替え等、そして生態系の調査と保護も兼ねています。池の水の大半を干しあげた先日、魚を確保して仮の水槽に入れようと魚取りをしたところ、外来種であるブラックバスやブルーギルが予想通りいっぱいでした。カメも外来種が勢力図をひろげていました。崩れた生態系をもう一度取り戻す必要がありそうです。
さて、このおとめが池はいつ頃からあったのでしょう?
社会環境学部桂木健次元教授(定年退職―現富山大学名誉教授)の「おとめが池とその周辺整備事業の環境ストック会計書2007」という論文の中に、「史料:辻池(現在のおとめが池)は大正11年に国から市町村(当池は旧和白村)に無償譲渡された~後略」という県作成の資料が紹介されています。大正11年には池として存在したようです。
ところで、池のある大学というのはめずらしいのではないでしょうか。国立系の大学は広い土地をもっている関係でかなり存在しているという話を聞いたことがありますが、多分、私立大学では少ないと推察されます。
実は池の管理は大変で、今回の工事でもわかるように、手入れや安全の確保、そして、美観形成には相当な費用がかかります。前述の桂木健次元教授の論文のCVM評価(環境を守るために支払っても構わない金額をたずねることによって価値を金額として評価する方法)でもかなりの資産評価となっていました。どちらにしても、おとめが池の存在は、金額以上の価値をわれわれにあたえてくれていることは確かです。
このおとめが池の工事は来年2月いっぱいまで続きます。工事でご不便をかけますが、もうしばらくお待ちください。
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おとめが池はただ今工事中!3月には新しくお目見えします。
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