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Channel: ニュースリリース|福岡工業大学短期大学部
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【研究NOW! vol.4】IoTで洪水予測~「山津波」も感知の新技術~

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社会環境学科 森山研究室では集中豪雨や地震によってもたらされる自然災害から生命財産を守るための研究を行っています。 2年前の九州北部豪雨の際には地域を流れる中小河川が急激に増水、決壊。洪水によって大きな被害がもたらされ、中小河川による災害の危険をどう予測するか。迫る危険を市民にどう認識してもらい避難を呼びかけるべきか。という課題が突き付けられました。特に水位計が未だ設置されていない中小河川で、洪水の危険をいち早く予測することは困難です。森山研究室では、従来の水位計よりも大幅に低コストで設置できるセンサーノードをIoT(internet of things)技術による網の目細かいネットワークで結ぶことで、精密かつスピーディーな新しい洪水予測に取り組んでいます。
『水位センサーノード』 福岡市の樋井川に設置されたもの従来の水位計の数10分の1以下の低コストで設置出来、IoT技術を用いることでデータ送信にかかるコストも大幅に削減できます。

また、この洪水予測に個々のユーザーが今いる「高度」も反映してより現実的な避難を呼びかけるシステムも開発しています。このシステムでは九州北部豪雨で被害を拡大させた、河川が土砂や流木でせき止められてできた天然ダムの決壊などによって生じる「洪水段波」(山津波)も予測可能です。(特許6468528号)

従来の水位計だけでは、この山津波を覚知、予測することは出来ません。しかし、森山研究室の開発しているシステムはセンサー間で測定した水位の上昇スピードから洪水の速度を計算し、急激な立ち上がりを感知して山津波の発生を覚知することが出来ます。このシステムによって、突如発生する山津波の下流への到達を予測し、新たな避難行動を促進できれば大きな被害の発生を防ぐことが可能になります。

 

森山聡之(もりやまとしゆき)教授

  • 社会環境学部社会環境学科
  • 修士課程社会環境学専攻

研究分野:水工水理学

科研費(科学研究助成事業)

研究種目名:降水レーダを用いた次世代土砂災害予警報システムの構築とその応用
補助事業期間 2006~2008

特許

特許番号:4323565  登録日:2009年6月12日『降雨による河川氾濫情報を導出する端末及びプログラム』
特許番号:6468528 登録日:2019年1月25日『端末の高度に基づくデータパケット送受信方法、システム及び送信元端末』 

 

 

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お問合せ

福岡工業大学 広報課
TEL:092-606-0607(直通)
広報課お問合せフォーム

 

 


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